【2021年度版】顔表情認知研究者が選ぶ「顔・表情研究」のおすすめ書籍10選

書籍紹介

顔表情認知研究者がオススメする、巷で大人気の「顔・表情」研究の動向が窺い知れる書籍の紹介です。どの書籍も卒論指導や研究のヒント、日々の生活に彩りを添えてくれることがみっちりと書かれています。「顔や表情に興味があるけど、敷居が高いのはちょっと。。。」という方にもおすすめなサラッと読めるライトな書籍もあります。

顔・表情研究の包括的専門書籍

1.オブジェクト認知: 統合された表象と理解 (シリーズ統合的認知)

2016年に出版された、物体、情景、文字、顔といったオブジェクト認知を扱った包括的な書籍です。第5章では顔認知、 第6章では表情認知の研究レビューが詳細にまとめられています。

れから顔・表情研究を始めたい方は、まずはこの一冊から始めることをおすすめします。顔・表情研究の全体像が把握でき、最近の研究の動向を深く理解することができます。良書です。

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2.顔身体学ハンドブック

科学研究費補助金事業「新学術領域研究(研究領域提案型)」トランスカルチャー状況下における顔身体学の構築—多文化をつなぐ顔と身体表現(2018-2021年度)に採択された気鋭の研究者の方々が執筆に携わった書籍です。

2021年時点で最新の顔・表情研究動向が網羅されています。心理学以外にも、文化人類学や哲学の領域から顔・身体性などの研究内容が紹介されています。

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3.顔を科学する: 適応と障害の脳科学

新学術研究領域「学際的研究による顔認知メカニズムの解明」(2008-2013年度)の取りまとめとして出版された書籍です。

顔認知の脳内基盤(fMRI、MEG、EEG、単一ニューロン活動記録)、顔認知の障害、顔の記憶、自己顔の認知、工学的応用などが紹介されています。

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4.「顔」研究の最前線

2004年に出版された本ですが、顔・表情研究が網羅的に紹介されています。方法論や進化論、発達、顔知覚、表情認知、顔の記憶、化粧、顔認知への加齢の影響について、基礎となる研究を窺い知ることが出来ます。

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5.顔と心―顔の心理学入門

1996年に出版された、日本の顔研究の古典かつ始まりの書籍です。最新の顔研究系の書籍では触れられていない方法論や研究内容が重厚に扱われています。

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研究者の顔研究コラム・漫画

6.自分の顔が好きですか?――「顔」の心理学 (岩波ジュニア新書)

顔研究コラムです。顔や顔の認識に関する研究知見が読みやすい文章で紹介されています。ジュニア新書ということで研究の詳細な引用はやや控えめにされています。

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7.「恋顔」になりたい! 愛される顔にはルールがある

新進気鋭の研究者&漫画家の著者が、魅力的な顔、個性やメイクの効果を分かりやすく解説しています。ポップな漫画が面白いです。変顔で読みたい一冊です。

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8.美人の正体 外見的魅力をめぐる心理学

外見的魅力に関する様々な研究を一般向けに紹介した一冊です。エンタメ要素もデータも満載で読みやすいです。

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表情認知研究界隈のレジェンド:ポール・エクマンの書籍

9.顔は口ほどに嘘をつく (河出文庫) 

表情認知研究界隈のレジェンドである、ポール・エクマンの著書です。エクマン氏は、米国心理学会による20世紀でもっとも影響力のある100人の心理学者(59位)にも選ばれています。原題は「Emotions revealed : understanding faces and feelings」で、中身は邦題とはやや異なります。嘘や隠蔽のお話もありますが、主には個々の感情とその表情の特徴が詳細に述べられています。超難解な表情当てクイズも差し込まれていて、一般書と専門書の中間くらいの比較的読みやすい文章で綴られています。

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10.表情分析入門 :表情に隠された意味をさぐる

ポール・エクマン著の1987年に出版され、増刷され続けている表情研究者のバイブルです。原書は、1975年に出版された「Unmasking the Face: A Guide to Recognizing Emotions from Facial Clues」です。基本6感情(怒り・嫌悪・恐怖・喜び・悲しみ・驚き)、感情の隠蔽、擬態、中立、欺瞞とそれらの表情について、豊富な写真をもとに説明されています。

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ライ・トゥ・ミー 嘘の瞬間(おまけ)

ポール・エクマンがモデルとなったドラマです。エクマン博士こと、カル・ライトマン博士が表情や身振りから感情や嘘のサインを読み取る技術(FACS:Facial Action Coding System(顔面動作符号化システム))を駆使して、FBIや国防総省とともに様々な事件を解決していきます。どのメディアでも第一話はだいたい無料で見られます。

人間ウソ発見器のカル・ライトマン博士は、人々の表情や無意識な動作を研究する世界的に有名なウソを暴くプロ。 肩をすくめたり、手のひらを広げて見せたり、下唇を上げる動作は、ライトマンにとって嘘のサインなのだ。表情やしぐさを分析すれば、憤慨・性的感情・嫉妬など様々な感情が読み取れる。しかし、家族や友人達が、まるで犯罪者や他人のようにためらいなく嘘をつく世界で、ライトマンにとってこの能力は、有り難くも、呪うべきものでもあった。 彼はその嘘を見破る能力を使って、ライトマン・グループを設立。心理学者等の優秀な人材を集め、FBIや国防総省からの依頼による様々な事件を解決していく。 | Prime Video
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認知心理学・認知神経科学を専門とする博士の人です。
超多忙な教員の方々の授業準備の負担軽減を目指して、
教材の簡単な作り方を紹介したり、作ったものを配布しています。
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